

福浦さんのキーワードは「ワンストップ」。さまざまなクリエイティブ業務を一手で引き受けられる強みを持ちます。業務は大きく分けると、以下の3分野。
①ライティング&デザイン制作
②ハンドメイド作品の制作販売
③サポート&チーム活動
メイン事業の「ライティング&デザイン制作」は、福浦さんが10年以上の経験をもつライターとしてのスキルが基盤となっています。子育てや暮らしに関する情報記事から、福島市を中心としたローカル店舗やイベントへの取材記事まで、数えきれないほどの制作実績を持ちます。SEO(検索エンジン最適化)への知見もあり、検索にヒットしやすい記事の制作には定評があります。
テキスト制作だけではなく、Webサイトやランディングページ、誌面、名刺などのデザインも一手に引き受け可能です。
デザインにおいて福浦さんが大切にしているのは、「豪華で見栄えがいいだけ」のコンテンツは作らないこと。見る人へ内容をわかりやすく、印象深く伝えるためには、限られたスペースで情報を端的に正しく伝える技術が必要です。画像や装飾だけでなく、テキストもデザインの一部。そして精査されたテキストは、検索エンジンやSNSからの流入、問い合わせや申し込みへの導線をつなげます。
さらに、SNSの発信コンテンツ制作も引き受けられます。スキルの基となっているのは、自身のハンドメイドEC販売を伸ばすために身につけた実戦経験です。発信して終わりの代行者ではなく、販売するまでを自分事として見る代弁者へ。「成果をあげる」ことをゴールとした制作を目指しています。
ハンドメイド事業の主力商品は、編み物でつくる雑貨やアクセサリー、ストーンを使用した編み物マーカーなどです。
ブランドのコンセプトは、生活の一部に彩りをプラスして気分をあげるお手伝いをすること。子育て中は自分のために時間やお金をかけるのが億劫になりがちだけれども、自分で選んだお気に入りアイテムが手元にあるだけで心がちょっと軽くなる。そんな自身の子育て中の学びが基となりました。
作品は、ママたちがためらわずに購入できるようにと、子どもが口に入れても心配ない材料・丈夫な造りを意識。やわらかな作風にひそめた揺るぎないこだわりに、福浦さんのやさしい人柄が表れているように感じました。
そして福浦さんは個人で活動する一方で、周囲と連携した活動も行っています。
「ふくしま女性起業家活躍推進協議会」の起業アテンダントの一人として、子育てをしながら好きや得意なことを活かして起業をしたい女性や、デザイン・PR・販路開拓など開業までの準備に行き詰った方からの相談にあたっているそうです。そして福島ライターコミュニティ「コレカラ・ライター会」と福島ライターチーム「KoreFuku」では副代表をつとめ、県内在住ライターのサポートと、地域の発信に関するお悩みを解決する活動を行っています。
福浦さんが事業を始めた理由。それは、社会とのつながりを感じるためでした。
はじめの一歩となったのは、ライター業です。福浦さんがライティングを事業として始めたのは15年近く前のこと。専業主婦として自宅保育をしていた福浦さんは時折、社会から隔絶されたような孤独を感じていました。外で働かずとも、外の世界とつながりたい。そこで自宅にあったパソコンとインターネット、長い在宅時間、文章を書くことが好きな性分を活かし、インターネットを介した文章制作の仕事をスタート。
ライターの仕事がきっかけで、「限られた条件下でも、手持ちのものを工夫すれば仕事ができる」と気づきました。その後、仕事の幅を広げるために独学でWeb構築のスキルを取得。ほかにもデザインやSNS運用など、ライターという「幹」の事業からどんどんと枝葉を伸ばしていきました。趣味だったハンドメイドを事業化したのも、「あるもの」と「できること」を掛けあわせた結果です。
事業が広がるにつれ、増えていく他者とのつながりは、福浦さんの希望となりました。お客さま、ハンドメイド仲間、起業アテンダント同士のつながり、ライター仲間。そして自身が事業を続けることで、かつての知り合いとまた縁がつながることもあったそうです。幼稚園時代のママ友が、数年越しに仕事を依頼したいと連絡をくれた時は本当に嬉しかったと話します。
昔から人をサポートすることが好きだった福浦さんは、これらの経験から「かつての自分のように悩む他者」の助けになりたいという想いがより強くなったそうです。誰かの支えになりつつ、人や社会とつながり、やりたい仕事を実現できている。そのことに喜びを感じていると語る福浦さんの顔は優しく穏やかでした。
未来に目を向けた話を伺うと、「みんなが生きやすい社会になっていればいいな」と福浦さんは呟きました。
日々に追われ、不安にさいなまれ、気持ちも体力もギリギリになっている。そんな日々の「頑張りすぎ」に疲れてしまっている人たちへ、「頑張りすぎずに生きられる選択肢」が届くことを願っています。
働きづらさを抱えているなら、働き方にも選択肢があることを知ってほしい。人にどう思われるかではなく、自分がどう思うかを大切にしてほしい。そして困った時は素直に「助けて」と言って良いと知ってほしい。
助けが必要な時に、私のことを思い出してもらえたら嬉しいですね、と福浦さんは続けました。自分なりの事業を継続することは、誰もが自由に訪れられる玄関をあけ続ける狙いもあるそうです。
これからも福浦さんは、ライティング・デザイン・ハンドメイドの身近な相談役として、そして女性起業家やライター仲間に寄り添うあたたかな隣人として、活動を続けていくでしょう。新しく始めたライターチーム「KoreFuku」でもライター仲間と共に多くの幸せを実現したいと話します。その姿には、これまでの歩みを支えてくれた全てに感謝し、未来へ繋げていこうとする強い決意が込められていました。
福浦真奈美(ふくうら まなみ)
1989年生まれ、福島県福島市出身・在住の4児の母。2013年よりフリーランスとしてWebコンテンツ制作の受託を開始。「わかりやすく伝える」を心がけてテキスト・デザイン等の制作に臨んでいる。子育てサークルやイベント運営の経験もあり。現在は県内事業者を中心に発信やブランディングのサポートを行いながら、ライター仲間たちと立ち上げたコミュニティ&チームでの活動にも力を注いでいる。